Building Performance 建物の性能
マドリヤアーキテクツの
構造設計
許容応力度計算による耐震等級3
2016年に発生した熊本地震で、震度7の地震が2度起こった際、現地の「許容応力度計算による耐震等級3」で建てられた建物全てが倒壊を免れました。東京・神奈川でも、関東大震災がいつ・どのような条件で起こるのかがわからない中で、仕様規定と違い、屋根や壁・構造躯体など部材の重量から、建物に加わる力(地震・突風など)の流れまで考慮できる許容応力度計算により構造検討を行い、どのような地震が起きても倒壊・損壊しない住宅を設計することが必要だと考えています。
自社で行う構造計算
構造の知識があれば、「許容応力度計算による耐震等級3」の構造を成立させることは容易です。しかし、計算を成立できても、空間が雑多になってしまったり、施工に支障が出てしまっては意味がなく、「意匠」「性能」「施工」の全てが成立していなければいけません。そのため、自社で構造計算を行うことで全てを網羅して検討することができるとともに、設計者が構造の知識を持つことで、間取り作成の際の提案の幅が広がり、より良い空間の提案が可能になります。
構造計算による
コストコントロール
構造計算を成立させるために、過剰に耐力壁(筋交・構造用面材)を増やすことで梁が大きくなったり、補強金物や基礎の鉄筋量が増えたりと、コストアップに繋がってしまいます。1、2階の耐力壁を適正量確保し、耐力壁の位置を適切な箇所に配置することで、下階・基礎に掛かる力を分散させ、梁成・基礎配筋量のコントロールが可能になり、コストコントロールにつながります。
長期に渡り初期性能が維持できる
構造設計
「部分的に高強度の構造体にて補強する設計(部分的に大きな力が加わる計画)」では長く住み続けていく中で、度重なる外力(地震や突風など)により、部分的な劣化が早まってしまう可能性があります。そのため、マドリヤとしては、部分的に高強度の構造体にて補強する箇所が計算上ある場合には、耐力壁の位置を変更し、家全体でバランスよく外力に対応できるように設計しています。
構造計算の検証の重要性
地盤改良を行う際には、まず地盤調査を行い、結果をもとに木造住宅が建てられる地盤かどうかの検討がなされ、地盤改良の有無・方法が地盤調査会社から提案されます。しかし、地盤調査はおよそ建物4角と中央の5ポイントの情報から判断されるため、計画する建物の一部分が元々池などで地盤が緩い可能性もあります。土地の状況を計画当初に現地確認を行った際に把握し、地盤調査会社からの提案でどのように考慮されたのかを検証する必要があります。また、構造計算においても、計算により出た結果を先に述べた項目で見直してより良い構造を見出すため、マドリヤでは構造計算で掛かる時間以上の時間を構造計算の再検討や検証に費やして設計を行なっています。
マドリヤアーキテクツの
省エネ・温熱設計
断熱性能等級6
(HEAT 20 G2グレード)の
断熱性能
マドリヤでは、省エネルギー性や体感的な部分も踏まえた費用対効果を考えて断熱性能等級6(HEAT 20の外皮性能グレートG2)以上を基本としています(平均6〜7の間が多く、ご希望により等級7も可能)。高い断熱性能の住宅は結露が発生しづらく、建物の耐久性向上につながります。さらにカビの発生が抑制されることで、住む人の健康にもつながります。また空調負荷が少なく家中で暑さ寒さの少ない環境を実現できる断熱性能の高さが、マドリヤらしい回遊性があり、小さい面積でも広がりを感じられるプランニングと空間デザインを可能にしています。
全棟気密測定を実施し
C値0.9以下を基準に
断熱性能は机上で計算している数値ですが、気密性は現場で測定しなければ確認できません。そのため、マドリヤでは全棟気密測定を実施し、HEAT20の指針に習いC値0.9以下(0.7±0.2)を基準としています。気密性が低いと、例え断熱性能が高くても空気が隙間から逃げてしまい、寒い家になります。逆に気密性が高ければ、空気が逃げません。だからこそ、気密も断熱性能と同じくらい重要です。
周辺環境を読み
敷地の日当たりを考える
プランニングの際、まずは敷地の良い所とネガティブな所も含めて分析し、敷地をどのように使うかを考えるのですが、その中でも敷地の日当たりの確認・シミュレーションは重要な検討項目の一つです。周辺の建物がどのような影を落とすのかを読み解き、できるだけ日当たりの良い場所に建物を配置し、部屋を計画することで明るく、冬は温かく過ごせる住宅になるように検討します。日当たりが厳しい敷地の場合は、生活の中心となるリビングを2階に計画したり、1階リビングでも吹抜けから日差しを取り入れる工夫も考えます。また、西日がどう影響するかの確認も、特に夏の夜を快適にするために重要なポイントです。
日当たりをシミュレーションして
日射コントロールと
開口部を考える
敷地の日当たりをシミュレーションした上で、どのような窓計画を行うかを考えます。庇や軒を出した上で南側の開口部は大きく取り、東西はできるだけ開口部を小さく少なくすることで、冬はできるだけ日射を取り入れ温かくし、夏はできるだけ日射を遮り熱の侵入を防ぐというのが温熱設計の基本です。しかし、断熱性能の高い住宅はメリットとデメリットが大きく出てしまうため、日射のコントロールが需要になります。景色を楽しむこと、居心地の良い空間にすることを考えながら、窓サイズの調整、外構計画、外付けブラインドなどを組み合わせて日射遮蔽も組み合わせたプランニングを行います。
マドリヤアーキテクツの
建物仕様
断熱性能とデザインの
バランスがいい
木製or樹脂サッシを採用
優れた断熱性能とデザインのバランスを考えて、樹脂サッシもしくは木製サッシを採用しています。
耐震性、メンテナンス性、
デザイン性のバランスが良い
ガルバリウム鋼板屋根
屋根材はさまざまな種類がありますが、軽くて地震強く、メンテナンスコストがあまりかからず、デザイン性も高いガルバリウム鋼板を屋根材に採用しています。
外壁は用途に合わせて
ガルバリウム鋼板と塗り壁を
使い分ける
立地条件やお客様の好みに合わせて、外壁はガルバリウム鋼板か塗り壁を選べるようにしています。
空間を広く見せてくれる
鉄骨ストリップ階段
木材とアイアンを組み合わせた鉄骨ストリップ階段を採用しています。デザイン性だけでなく、空間を広く見せてくれる効果があります。
メンテナンスや傷などを考えて
無垢床材を採用
合板の床材は傷に強いですが、傷のまま残ってしまいます。しかし、無垢材であれば傷も風合いとして残っていきます。時間経過とともに変わっていく表情も楽しんでほしいです。
断熱性の高さとデザイン性が魅了の
木製玄関ドアを採用
アルミよりも断熱性が高い木製玄関ドアを採用しています。無垢材のデザイン性の高さも魅力の一つです。